鷲尾飛鳥

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詩集『旅通信』

2012年 07月07日 16:24 (土)


風 通 信

あなたと出逢った想い出の街
緑の森と 青い湖

あの夏の日 そよ風の中をあなたと二人
手を取り合い 湖のほとりを歩いた

今 思い出してみると まるで昨日のようで
あのときの事が とてもなつかしい

風よ わたしの心を伝えてください
あの人がいる 遠い街まで


あなたと出逢った想い出の街
優しい風を運んでくる街

また夏が来たら あなたを誘って二人で
もう一度あの街へ行ってみたい

あなたは今 どこの街を旅しているのでしょう
空に呼びかけても答えてはくれない

風よ わたしの心を伝えてください
あの人がいる 遠い街まで





赤い帽子の女の子

ある晴れた土曜日の午後に 緑の丘の上にある
赤い屋根の小さな宿で 僕は君を見つけた
赤い帽子を横っちょにかぶった 君は一人でやってきた
僕と同じように南の方から 渡り鳥のようにやってきた
まだあどけなさが残っていて 笑窪の出ている君は
微笑んだ顔が とっても可愛くて素敵だった



小さなふれあい

遠い北の街で 一人の旅人がある日
一人の少女に出逢った
少女はその旅人と 同じように一人ぼっち
遠い街からやってきました

旅人は少女から大切なことを学んだ
それは旅の尊さと 小さなふれあい


遠い北の街で 旅人と少女は二人
町の小さな宿に泊まった
そこで知り合った多くの友達に囲まれながら
ともに語り合って過ごした

旅人は少女から大切なことを学んだ
それは旅の尊さと 小さなふれあい


遠い北の街の 小さな駅で少女は
旅人に一言告げた
『あふれるほどたくさんの想い出が出来て
とってもうれしく思っています ありがとう』

旅人は少女から大切なことを学んだ
それは旅の尊さと 小さなふれあい





木漏れ日

朝靄のかかる 森の中に
静かに水をたたえる姫沼
風起きる前 静けさ漂い
かすかに聞こえる 小鳥のさえずり

水面にぼんやりと移る利尻富士
吹き始めた風に揺れる木々の葉
昇る朝日が靄を消して
見上げれば 突き抜けるような青空

木々の間を朝の日差しが
木漏れ日となって水面にそそぐ
そよ風に水は 波を立てて
水面に映る光が揺れる

空を翔る日差しの中で
明るさを取り戻し 蘇る緑
それでもなお 静かな姫沼に
訪れる人は 何を想う




青い青い大きな海

青い青い果てしない大きな海を 見下ろす緑の丘の上で
ある夏の昼下がりに一人の少女が 寂しそうに立っていました

都会の風から逃れて この北の果ての 見知らぬこの小さな島にただ一人
さわやかな青空の下で少女は 素敵な仲間たちに出逢いました

ここは遠い北の果ての大海原の上に ぽつりと浮かぶ利尻島


ある日少女は数人の仲間たちと 島の真ん中にそびえ立つ
高い山にお互いに手を取りあって てっぺんまで登りました

山の上から見下ろすまわりの景色の 果てしない広さと果てしない大きさに
少女は閉じていた心を開いて 喜びをみんなで分け合いました

ここは遠い北の果ての大海原の上に ぽつりと浮かぶ利尻島


夏が終わって 少女はこの島を離れ 自分の街まで帰る日がきました
仲間たちに別れを告げる少女は 船の上で大粒の涙を落とすのでした

だけど 悲しみの中で少女は思いました 
旅してて そしてここまで来てよかったと
やがて船は港を離れて沖へ
そのあとを秋の風が追いかけてゆきます

ここは遠い北の果ての大海原の上に ぽつりと浮かぶ利尻島




礼文草の咲く頃

丘の上に 絨毯のように
敷き詰められた お花畑の中で
君はまるで妖精のように あどけなく戯れる
あの可憐な一輪の礼文草のように

季節が流れて 絨毯のように
敷き詰められた 花は空しく散って
君は顔をくしゃくしゃにして 大粒の涙を流し
「何でこんなに空しいの」って
僕に聞いた

だけど君はすぐ涙を拭って 微笑んで僕に言った
「また礼文草の咲く頃あなたとここへ もう一度来たい」と









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テーマ : 詩・ことば
ジャンル : 小説・文学

詩集『時の航跡』

2016年 06月23日 18:56 (木)


漫画家小山田いく先生追悼
亡くなられた小山田先生の作品『ぶるうピーター』に載っていた『夜の朝日』に曲をつけたものです。著作権の関係から、作詞は自分(2番のみ)と小山田先生の名を、作曲は自分の名を載せています。もう30年くらい前になります。当時はアマチュアバンドをやっていて、この歌を何度かコンサートで歌いました。

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詩集『時の航跡』の曲付きです。
メッセージ
漫画家の小山田いく先生が亡くなられました。この詩集は、小山田先生の作品である、すくらっぷ・ブックとぶるうピーターを元に書いたものでした。先生への追悼として、詩集の曲が付いたものを掲載いたします。

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青い空と白い雲

雲が流れてゆく 高い空を
君の夢をのせて 明日へ向かって

暗く寂しい 夜の中で
何も見えずうつむいている 君のために

雲が流れてゆく 高い空を
君の夢をのせて 明日へ向かって

心を閉ざして 孤独に浸って
寂しさをこらえている 君のために

雲が流れてゆく 高い空を
君の夢をのせて 明日へ向かって

昨日の悲しみに 涙流して
思いつめて沈み込んでいる あの子のために

雲が流れてゆく 高い空を
君の夢をのせて 明日へ向かって

昨日の苦しみに 悩んでいる君が
明日には確かに 前へ歩けるように

雲が流れてゆく 高い空を
君の夢をのせて 明日へ向かって



新涼


赤とんぼが山から里へ下りる頃
新涼の風が 秋の訪れを知らせる

稲刈り前の落とし水の流れが
青空に浮かぶ鰯雲を映し出す

去り逝く季節を追うように
異国へ帰る渡り鳥が空へ舞い上がる


狩り跡の田面に鴉舞い降り
落ちている稲穂を啄ばむ

色づいた森は秋風にざわめき
百舌のさえずりが天高くこだまする

足早にせまる夕暮れ時の
空の下を雁の群れが駆けてゆく



めぐる季節の中で


君は今 生きているか この世界の中で
君は今 毎日の生活の中で
何を考え 何を求めて 何を悩み苦しんでいるのか
僕たちの時代の中で このめぐる季節の中で
毎日はとても辛いけど
みんなで 力をあわせて歩いていこう


君は今 見えるか この世界が
君は今聞こえるか まわりの人たちが
何を叫び 何を訴えて
どんな世界を望んでいるのか
僕たちの時代の中で このめぐる季節の中で
毎日はとても辛いけど
みんなで 力をあわせて歩いていこう


君は今 分かるか この世界が
君は今 信じるか この世界を
本当に平和な世界で 人々が幸福に暮らしているのか
僕たちの時代の中で このめぐる季節の中で
毎日はとても辛いけど
みんなで 力をあわせて歩いていこう



風と光の中

なだらかな丘の上を
風が綿帽子を運んで吹き抜ける
空は何処までも青く 高く
白い雲と一緒に流れてゆく

君は長い髪を風になびかせ
丘の上を自分の夢を追いかけ
何処までも駆けてゆく

今 風は 季節の流れと
君の夢を運んで吹いてゆく


巡る季節の中で
君は 友と語り合い 過ごしてきた
君の悲しい思い出よ
風に吹かれて 空高く舞い上がれ

君はさわやかな光の中へ
丘の上を自分の夢を追いかけ
何処までも駆けてゆく

今 風は 季節の流れと
君の夢を運んで吹いてゆく



時の流れを越えて


果てしなく広がる 大海原に沿って
白い砂浜も果てしなく 何処までも続いている

空を見上げれば
白い雲が

僕たちの人生と 時の流れを告げるように
あてもなく流れてゆく

仲間たち 今 僕らは 青春という大海原に
漕ぎ出す船に帆をあげ旅立つ
みんな生きている現在


僕らは今 時の流れの歪みの中を
自分の道さえ見出せず ただひたすら生きている

今 時の流れを越えて
歩き出そう 明日に向かって

青春の光と影の
狭間をくぐり抜けて

仲間たち 今 僕らは 青春という大海原に
漕ぎ出す船に帆をあげ旅立つ
みんな生きている現在



不帰青春


青く澄みきった 秋晴れの空を
飛行機雲が 糸を引いて流れる
遠い北国の 冷たい風が
秋の終わりを告げるように 吹き抜ける

過ぎ去った 遠い昔の日々が
風になって飛んでゆく
追いかけても 追いかけても
もう 届かない 過ぎた日々

時は流れて そして誰もが立ち止まり
過ぎた日々をふり返る
そのひと時を 過ぎた昔の日々を
こう呼ぶ時があるだろう・・・
『・・・ 青春』と・・・











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